スペシャルPV『PHASE-IMPULSE』対談
■福田己津央(絵コンテ)×重田智(演出)×佐藤浩一郎(CGディレクター)

■2分ではもったいない多くのこだわり
―インパルスとフリーダムの対決場面が、厳密にはTV版とは違うものになっていますが、
これはどのような意図があるのでしょうか?
福田
 本来はそうしようと思っていた頭の中にある映像を持ってきました。TV版は流れの中で戦ってたので空中戦に終始しちゃったんだけど、本当は地上に降りて戦いたかったんですよ。
重田
 チャンバラみたいにしたかったんですよね。
福田
 そうですね。本来はこういうイメージでいました、というところを映像化してみました。

▲ 剣豪同士の決闘を思わせるシーン。キラとシンを対決させるように仕組んだ
黒幕のデュランダルが不敵に微笑む。また、それまでの激闘を思わせる傷ついたシールドが雰囲気を出している。
佐藤
 今回の雪は調整が大変でしたね。吹雪でガンダムが消えないように雪のかぶせ具合は相当微調整を繰り返しました。
福田
 最初に言った多様性といった意味で、気象条件が変わるということはやりたかったので、雪はかかせない素材ですね。常に同じ状況下だとモデルを動かすだけになってしまいますから。
重田
 尺が長ければ吹雪の強さが時間経過と共に変わるという事もやってみたかったですね。
―ほかに、何か特にこだわった点がありますか?
佐藤
 ぜんぜん見えないと思いますけど、パイロットがコックピットに乗り込む時に使用する昇降用ワイヤーもついているんです。しかも可動できるようになっています。CGスタッフなりのこだわりがあったみたいで特に注文していなかったのに、入れてくれました。

▲よ〜く見ると、手前のザクにワイヤーがついているのがわかる。
重田
 あるならある、で足をかけてるメカニックとかも描けばよかったね。まぁそれが画面で認識されなかったとしても、拘らない人が大勢集まったらつまらないものができちゃうから、これはこれで意味はあると思います。映像の「厚み」っていうのは、そういういろんなものが集まってできるわけだから。
佐藤
 ここはこうしろと、あまり硬く縛らず、クリエイター陣の意欲を引き出しつつやれたのでみんなのびのびやってくれました。あまりはっきりとは見えませんが、ほかにもいろいろとけっこう細かいとこまで作られているんです。
福田
 ・・・。僕が想像していたより倍以上は大変だったと思う。
重田
 波がどうとかより、細かい部分までの作り込みがありましたからね。時間的にもかなりタイトだったし。
福田
 CGはこういう部分をひとつひとつ設定してるところに手間がかかって大変なんだと思う。でも1回モデルを作っちゃえば、これを利用していろいろな映像を作れる利点があります。今回のPVはこの2分間で完結しているので、そう考えるとすごい贅沢な作りです。この素材で60分の映像とかもやろうと思えばやれますからね。
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